題名シーチキン缶の日々

 

私はシーチキン缶のリーダーだ。だから段ボール内のシーチキン缶を、問題が起きないように統率している。今日も何か問題が起きそうだ。

 「僕は食べられたくない」 一番若いシーチキン缶は喚く。

 「そんなの運命だから仕方ないよ」 少しお兄さんのシーチキン缶は宥めるようにいう。

 「人間なんて捕食しかしない、なのに僕らは少ししか生きられない」 少しお兄さんのシーチキン缶の行為は無駄になった。

 「どうにかしてもらいませんか」 私に少しお兄さんのシーチキン缶は助けを求める。面倒くさいが統括する立場なので、一番若いシーチキン缶を説得することにした。

 「何言うんだ、俺たちの魂は短くない」 そう大きな声で言う。その後にシーチキン缶の統率一族に伝わる神話を聞かせる。

 

昔のシーチキン缶のないときに、海の近くに山の方から来た乞食がいた。それをみていた心の優しい漁師は魚をあげてみたのである。すると山の乞食が魚は食べられないと断った。それでも何かあげたいと、漁師は海をみつめる。

 

その様子を見ていた神様が、海から現れて漁師に語りかけた。この魚を肉に加工品にしたシーチキン缶を与える。それを山の乞食に与えると、漁師は感謝された。その後から山の乞食はお礼に、金を漁師はもらったのである。その資金でシーチキン缶を作った。

「神様に愛されているから魂は死なない」 そういうと一番若いシーチキン缶は、納得して文句をいわなくなった。私たちは大衆食堂に、工場から向かっている。